私がフランスに来て、語学学校etc.. でとても大変だった
一年目に始めた絵の仕事がcarré d’artistes という売り絵ギャラリーです。
ここは少しギャラリーと言うよりも売る為の
お店で店内は各アーティストの作品がケースの中に
レコードのように約40点程収納されています.
https://www.carredartistes.com/fr-fr
大きな都市なら大抵はあるのでパリに５店
フランス国内では約15店舗くらいあります、
またその他のヨーロッパにも幅広く展開しています。
まずこのギャラリーのシステムを紹介すると、
作品は自由で画材なども決まりはありません。
各13、19、25、36cm 四方の正方形の絵とサイズが決まっています。
carre とはフランス語で正方形です。
作品の値段についてですが小さい順に109€ 170€ 285€ 480€
とそこからお店の取り分を引きます。約60%と高めです。
沢山売れれば600€、700€くらいになります。
残念ながら、こちらでは絵画の値段は日本と比べて低いです。
しかも私は日本画の材料で描いているので最初は少し躊躇しましたが、
でもその分沢山安くても売れるので、買って下さる人や
その機会に恵まれるだけでも嬉しいことです。
私は学生の時に副業として楽しみながらやっていました。
ちなみに支払いは毎２ヶ月おきです。
クリスマス前の2ヶ月間では結構な額にあることもあります。
フランスではクリスマスは一大イベントなのです。
締め切りを持てるとやる気も出るし、
店員さんはしっかりと決まった月に銀行口座に
振り込んでくれるのでとても楽です。
もし日本の作家さんでやりたい方、
興味のある方は検討してみてください、
私は結局、5年程このcarre d artistes で絵を販売していまし。
年間で約、2000€程の収入があったので、
他に何かアルバイトなどやって生活していました。
始めから絵の単価が決められているので
私は高価な画材の金箔や岩絵具は使いませんでした。
実はこのギャラリーは、一応は始めるに当たり審査があります。
そんなに難しい資料は要りませんが、
ここの売り方が横並びスタイルなので、
約40点の作品の統一性が重視されます。
13cmの作品と36cmの作品を同じスタイルで作らないと、
審査には通らないかと思います。
審査は各サイズを一点づつ送るだけなので
初めに40点全て作る必要はないです。
審査係の方からOKがでた時点でまとめて取りかかりましょう。
作品の完成度は大事です、しかし内容はアニメキャラクターでも、
コラージュしてもスタイルは自由です。
実際フランスではこのギャラリーの位置づけは、
大手の販売ギャラリーなのでここに何年いても
作家としての価値は上がりません。
割り切ってやりましょう。
それでも作品が手元から離れると言うのは嬉しいです。
そして、私はここで５年間販売を続け
契約を終了した後に、40点の作品が手元に戻ってきました。
それを元に次の美術館での個展に出し沢山販売する事ができました。
日本にはこのようなシステムのギャラリーはありませんよね、
私たちは絵と言うととても貴重なものだと思っていて、
それが画家になると言う敷居をとても高くしている様な気がします。
リスペクトがあって良いのでしょうが、
フランス人も作家さんにはリスペクトを持っています。
私は結局、始めは半信半疑で販売していましたが、
注文がまとめて来て焦って作ったり、画材も岩絵具ではなく
水干絵具を多く使ったりとコストを抑える工夫をして制作を進めていました。
期日さえ守れば日本からでも送れるので、
日本帰国時も描いていた時もありました。
またこのギャラリーの大作バージョンもできて
サイズは 50×50、80×80、100×100、 120×40です。
販売価格は各880、1900、2900、1450 eurosです。
やっぱりフランスでは大きい絵も重宝されます。
値段はそこまで高くはないけれど。
因みに、このギャラリーでは購入者にはオプションで
大小ともに額を選ぶ事ができるので、
買う側も購入しやすいのでしょう
参加しているアーティストは全部で600人以上、
フランス人が最も多いですが、その他の国からの参加もかなりある様です。
日本人アーティストにはお会いした事はありませんが、
かなりインターナショナルなので、是非トライしてください。
郵送する時は、パネルや木枠などは剥がして送るので
高くつきません。
コメントを残す