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フランス社交界、美術愛好家のプライベートパーティーで日本画を魅せる

ABOUT US
Uraraka
日本では多摩美術大学で日本画を学び、日本画の世界へ進みます。が日本画の伝統的な技法や画壇の体制に疑問を感じ日本からフランスへ移住します。 以後10年以上、フランスで作家活動を続けてきました。 ここで日本のアートを魅せたい、日本画の美しい岩絵具や和紙を使った侘び寂びなアートをフランス人に紹介しています。

こんにちは、今日はフランスの鑑定士(オークショナー)
というお仕事で美術品や家具、
ワインなどの価値あるものの鑑定をする職業
commisaire-priseurのピエールフランソワブルイュ氏の
企画する、アーティスト4人による展示会に幸運にも
参加した時のお話です。

https://www.breuilh.com

リヨン5区のサンジャン通りに住む、
ブルイュ氏は毎年、自宅のサロンを貸し切りにして
何百人もの美術愛好家を招待します。

その企画は全くのボランティアで、
アーティストからは コミッションは徴収しません、

招待状やヴェルニッサージュにかかる実費を
参加者である4人で負担する以外は
何もかかりませんでした。

ブルイュ氏とその家族は本当にアートが好きで
アーティストを支えるというコンセプトの元
この3日間の週末は、生活スペースの殆どを展示会の為に
捧げ、私たちと飲食をともにしくださいました。

参加アーティストを紹介します

1人目はブロンズ彫刻を作るBéatrice Bréchignac
Objet détourner といって使われなくなったオブジェを
使いアート作品を作る、廃材アートのDominique Balland。
パリからの参加のエベニスト家具職人の Ludovic Avenelと、
日本画家の私の4人です。

この時はまだフランスで大きな展示会は
した事がなかったのでとても緊張していました。
ヴェルニッサージュの日はやっぱり着物を着ました。

ブルイュ氏の奥様の作る、豚のリエットが
本当に美味しくて、塩味が絶妙でした。

会期は金、土、日曜日の3日間
家からブルイュしの家までは徒歩20分くらいですが、
出会う人も多く、目まぐるしい日々でした。
初めは、30点出して全部売れるくらい
と、話に聞いていましたが、そこまでではなく・・

私の作品は和紙に岩絵具、きっとこの絵肌を見た事がない
リヨネの人は保守的です、日本画を見慣れるまでは
時間がかかるのでしょう、

また、上の2点の巨大な作品ですが、100号です。
サイズは162x 130cm
これも日本画画材で、学生時代に制作したものです。
ここフランスまで丸めて持ってきました。


作風も当時はとても日本画らしくなく、
フランス人も、これで技法が日本のものというと
驚かれます。彼らはミックスする事が結構好きみたいです。

作品は我が子同様、たくさん旅をさせて
私の内面を写す、この色合いとヘンテコな形のコンポジション
それを直で見せたかったので、飛行機の預け荷物として預けて
持ってきました。


その以外の手数料などはかかりませんでした。
作品も無事切れたり、絵具が剥がれたりすることもなかったです。

結局作品は、小さいものを10点程お買い上げ頂きました。
最後にブルイュ氏が30号のアネモネの絵を
買ってくださいました。感謝です。

この展示会はギャラリーとは違いとても
個人的な地元に根付いた企画です。
そこに私の様なフランス語も辿々しい外人を
参加させてくださるって、本当に光栄でかつ、 自信にも繋がりました。